スキンケアのための基礎知識【皮膚】ってどうなっているの?
正しいスキンケアをするためにまずはケアする場所となる私たちの肌『皮膚の構造』について理解することがとても重要になります。
基礎的な知識として皮膚の構造を知ることで自分の肌の状態がどうなっているのかが分かるようになります。
皮膚の構造について
「皮膚」とは私たち人間の身体を覆っている組織のことです。
身体内部の器官を保護する・体温を一定に保つ・水分を保持する・外部からの異物の侵入を防ぐなど様々な役割を持っています。
肌とは皮膚の一番上の部分である角質層のことをさしています。
皮膚は一番大きな臓器
皮膚の表面積は成人で約1.6㎡、厚さは平均約2.0mm、重さは体重の約16%の身体の中で一番大きい臓器です。
皮膚は大きく分けると内側から「皮下組織」「真皮」「表皮」の3層構造で成り立っています。
皮下組織の役割とは?
「皮下組織」は3層構造の中で一番内側にある組織で「表皮」と「真皮」を支えている部分です。
「皮下組織」には脂肪を作って蓄える働きがあります。
組織の大部分が皮下脂肪のため外部からの刺激に対してクッションのような役割で衝撃をやわらげたり、断熱・保温などの身体を守る大切な働きがあります。
真皮の役割とは?
「真皮」は約1.8mmの皮下組織の外側にある層で、皮膚のハリと弾力を保つ部分で皮膚組織の大部分が「真皮」になります。
「真皮」組織の約70%は皮膚にしなやかさと弾力をあたえる線維状たんぱく質のコラーゲンやエラスチンです。
ハリや弾力をもたらすヒアルロン酸などのゼリー状の基質が水分をかかえた状態でコラーゲンやエラスチンの隙間を満たしています。
このコラーゲンやエラスチンなどの線維やヒアルロン酸などの基質は「真皮」にある線維芽細胞で作られています。
線維芽細胞はコラーゲンやエラスチンを作っているだけではなく、古くなったコラーゲンやエラスチンの分解処理も行い「真皮」を常にリフレッシュしてくれる細胞です。
弾力やハリを保つためには?
紫外線や老化が原因で線維芽細胞が弱ってしまい、コラーゲンやエラスチンの量が減ってしまうと「表皮」を支える力も弱くなります。
それが原因で肌の弾力やハリが失われシワやたるみを引き起こす原因になってしまいます。
線維芽細胞の老化を遅らせて「真皮」をリフレッシュし続けてもらうことで、弾力やハリのある肌を保つことができるんです。
表皮の役割とは?
「表皮」は約0.2mmでごく薄い皮膚の一番外側にある部分で外部からの様々な刺激から身体を守ったり、身体の水分の蒸発を防ぐ役割があります。
「表皮」の角質層では細胞が10~20層に重なっています。
セラミドなどの細胞間脂質やアミノ酸などのNMF(天然保湿因子)といった保湿成分が角質細胞の層をつなぎ合わせることで肌の水分をしっかりと保っています。
「表皮」の角質層の表面には皮脂と汗が混じりあってできた皮脂膜があり肌の保湿や保護の役目があります。
表皮の生まれ変わり「ターンオーバー」
「表皮」の細胞は内側の基底層で生まれ、有棘層、顆粒層、角質層(角層)と変化しながら移動していきます。
基底層で作られた新しい細胞は約14日間で有棘細胞、顆粒細胞、角質へと変化し、角質層で肌を保護しながら約14日間とどまります。
その後役目が終わるとアカとなってはがれ落ちるというように次から次へと新しく生まれ変わっていきます。
この「表皮」の生まれ変わりのことをターンオーバーといいます。
ターンオーバーの理想の周期
ターンオーバーの周期は約28日間が理想的です。
紫外線や肌荒れ、年齢などの影響によってターンオーバーの周期に乱れがおこることもあります。
ターンオーバーの周期が遅くなると角質がたまって肌がくすんだり、シミが増える・濃くなるなどの症状が出ます。
反対に周期が速くなると細胞が未熟な状態で肌表面まで来てしまうために、細胞内に水分を保つことができず乾燥してしまうなど肌トラブルの症状として表れます。
スキンケアで美肌を目指すために
このように皮膚には色々な組織がありそれぞれの役割を持っています。
皮膚の構造や役割を理解するということはあなたの肌にピッタリ合ったスキンケアをするためにとても重要なことなんです。
正しいスキンケアで美肌を手に入れましょう!